じゃあ まあいっか

ジャマイカと算数と俺とエビ。。。

問題児こそ褒めて伸ばす!サバイバルなジャマイカの教室を変えたのは「自主性」と「認める」こと

こんにちは。ジャマイカで青年海外協力隊として算数を教えているフルタ(@Furuta_Jamaica)です。

 

ジャマイカの学校はなかなかにサバイバル。

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ちょっかい出し合ってケンカになったり、物が取られたりなんてことは日常茶飯事。

ほんと、いーーーーーーーーーーーーーっつもケンカしてます。笑

 

難しい生徒はやっぱり家に問題があることが多いみたいで、スキンシップを求めてきたり気を引くような行動をしてくることも多い。

僕の見ているクラスでは9割の子が片親がいなかったり、両親がいなくておばあちゃんとかに育てられているそう。また、ジャマイカは大家族が多くて、兄弟7,8人とかざらだし。

愛情が足りてないんだろうなあ、と感じることもしばしばあります。

 

そんなこんなで学校で問題を起こしてしまう子たちは、「問題児」として見られてすごく厳しく指導されるのがジャマイカの多くの学校のやり方じゃないんじゃないかな。

 

そんな、いわゆる問題児としてみられてしまう、ある男の子(仮名)アンドリュー君とクラスの話。

 

目次

 

アンドリュー

クラスにアンドリュー君(仮名)という男の子がいます。どういうわけか授業中にモノを投げたり走り回ったり、友達にちょっかいを出してしまいます。

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先生の話も基本的に聞いていなくて、授業中になぜか素手でご飯を食べ始めた時もありました。

ただ、本当は優しい一面もあって誰かが泣いている事を教えてくれたこともあった。

 

でもね~いかんせんいたずらっ子なので、基本一日に3回くらいは誰かとケンカして泣いたり、先生にきつく叱られてシュンとしてます。笑

でも何故かこういう子ほど可愛くて気にかけちゃうんですよね。笑

 

子どもとクラスの雰囲気

最近のクラスの雰囲気は、少し難しくなってきたかな~という感じがしています。

というのも、基本的な計算が定着してきた子としていない子の差が大きくなってきていて、早い子は退屈だしゆっくりな子は集中力が続かないという空気が広がってきてる。

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ちなみに、もちろんアンドリューは集中力が続かなくて先生の話は全く聞いていませんが、クラスで2番目に計算が良くできます。何故だ・・・

やっぱり生まれ持った数的センスみたいなのってあるのかなぁ。

 

早くできる子もゆっくりな子も、みんなが楽しみながら学べる方法はないかなぁ。

 

先生役をやってみよう!

というわけで、一人一人が学べる時間を増やすことを狙いとして、あるアクティビティを先生に提案しました。

名付けて「ティーチャー作戦」!

 

二人一組になって数の分解カードを配布して、一人の人が生徒役もう一人が先生役になって教えあう。


Separating flashcards

 

日本では当たり前にこういうことはやるだろうし、珍しくもなんともないと思います。でも、ジャマイカだと先生が一方的に教えていたり、生徒の自主性を奪ってしまうような声かけをしている先生も多い。

だから、生徒にこういうアクティビティをやらせている先生は見たことがありません。

やっぱり先生に聞いてみたら、「やってもいいけど、どうしてそういうことをするの?」というような反応でした。

ジャマイカの子どもはこういう活動をうまくやれるんでしょうか?

 

うまくやれないアンドリュー

いやぁ、案の定「俺が先生やる!!!!」と人のカードを奪ってしまったアンドリュー。ただこれは、きちんと先生役を決めて落ち着かせてから配布しなかった俺と先生側の問題でした。

先生に叱られて教室の端っこで立たされてシュンとしてます。

 

どうしようかなぁとしばらく考えて、ちょっとあることをチャレンジしてみることにしました。

 

いつもケンカしているジュリを投入

ここであえて、いつもアンドリューとケンカばっかりしてるジュリ(仮名)をアンドリューの練習相手に決めて、教室の隅に行かせました。

というのも、ジュリはいつもちょっかいをかけられてケンカをしているだけで、いじけている子とか泣いている子とかには人一倍優しいことは知ってました。

 

頼むぜージュリ。

 

アンドリューが初めて見せる顔

ジュリに「アンドリューに先生やらせてもいい?」と聞くと、「いいよ」というジュリ。さすがだお前。

アンドリューに「上手に先生できるか?」と聞くと、ニターっと笑って「うん。」と答えます。うん、わかりやすくていいなお前も。笑

 

うまくできるかな、と少し心配でしたがカードを渡して少し離れたところから見ていました。

そのときの二人の顔。

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めっちゃ仲良くしてる。。。

すごい。この二人が仲良く勉強を教えあってる。しかもアンドリューの顔が見たことのない嬉しさでいっぱいになってる顔。

いつもの、何かを企んでいるときの笑顔とは全然違う。ふたりが素敵な顔をして勉強に取り組んでいる初めて見る姿を見て、心がグーッと熱くなりました。

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褒められ足りない

アンドリューはこの後、ちゃんと先生役をジュリに譲って生徒役もやっていました。そして、ジュリ先生に「正解!」と褒められるとまた嬉しそうな顔してた。

アンドリュー、お前も自分の気持ちが充ちてれば人に優しくできる子なんだな。

 

そこで感じたのは、やっぱこの子たち褒められ足りないんだな、ということ。自分が役に立ったり、誰かに認められる経験が極端に少ないんだろうなと思いました。

 

ジャマイカでは難しい子は、厳しく叱って更生させる、みたいにアプローチする先生が多いですが、そういう子ほど褒めて、ノせてあげるほうがうまくいくんじゃないかな。

それは、そういう機会を作る準備や工夫が必要でそう簡単な事じゃないんだろうけど、こういうアプローチをジャマイカの先生にちょっとでも見せられたらいいな。

 

自分たちで学びあう良さ

 今回やってみてよかったな~と思うのは、アンドリューだけじゃなく他の子も同じ。

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みんな活き活き勉強してた。

いや、いつも活き活きしてないわけじゃないんです。授業中に歌を歌ったり、具体物操作をすることなんかはみんな大好きだし、すごく楽しんでいる。

 

でも、「学ぶこと」「教えること」を純粋にこんなにも楽しんでいる表情を見れたのはこれが初めてだなぁ、と思います。

 

特に「教える」ことをするのがジャマイカの子どもはすごく好きみたいで、休み時間になっても自分たちで練習している子たちがいて、すごく嬉しかった。

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頑張れ子どもたち!!

 

まとめ

ジャマイカでは一般的に「問題児」と呼ばれてしまうような子は、厳しく厳しく指導されることが多い。でも、褒めて、ノせて、認めてあげる機会を増やしてあげれば、もっと前向きに取り組める子が増えるんじゃないかということを今回感じました。

家庭でその機会が少ないからこそ、そういうサポートを学校でもしてあげたい。もっと子どもの良いところに気付ける人間でありたいと思いました。

 

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