じゃあ まあいっか

ジャマイカと算数と俺とエビ。。。

「等しく分けた数」だけが分数じゃない?!ジャマイカの教え方には理由がありました。

こんにちは。ジャマイカで青年海外協力隊として算数を教えているフルタ(@Furuta_Jamaica)です。

 

先日こういう記事を更新しました。

furuta-yutaro-jocv.hatenablog.com

 

分数の、等分された部分の大きさ」という基本的な感覚が備わっていないんじゃないかという感じを受けました。という内容の記事。

 

こんな、ブログを書いたところ、地球の裏側からコメントが届きました!

コメントをくださったのは、ミクロネシアで同じく算数の活動をされているTOMさん。

 

 ”ミクロネシアの場合、一転、先生や子どもたちが分数の概念を混乱させている原因が一つあると考えています。既にご存知でしたら恐縮です。アメリカの算数では、分けられた部分が等しくない場合についても、分数として表現する場合があり、2つの定義が存在するからです。

 ・・・「個数としての分数」という概念です。・・・これが、「等しい部分」として表現することの価値を弱めていると分析しています。”

 

 「個数としての分数」。。なるほど、興味深いです!!!

 ジャマイカだけじゃなく、色々な途上国で課題として挙がる分数問題。もしかすると、この日本ではしない捉え方が原因の一つなのかもしれません。

 

今日はそんなことを掘り下げて考えてみます!

 

目次

 

日本の分数観

二年生で教え始めることになっている分数。東京書籍の教科書ではこんな感じです。

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折り紙を使っています。手先の器用な日本の子どもだからできることですね。

例えば1/4であれば、

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のように色々な分け方をすることができます。

この時に気付きたいのが、どの部分の形も大きさも同じになっていること。これを「等分」といいますね。

このように、実際に折り紙を折る操作をすることで等分する感覚を掴んで、この1/2や1/4のような数を分数と呼ぶ、ということを学びます。

 

 

 Fractionって本当に分数?

ここでまず、"分数"の意味に当たるFractionという言葉をもう一度きちんと見直してみることにしました。

Fractionの基本的な定義は

"A fraction represents a part of a whole or, more generally, any number of equal parts."

Fractionとは、全体の部分の一つ、またはより一般的には等しく分けた部分の数を表す。

 

え?!「全体の部分の一つ」だけでもFractionになるんだ!つまり、

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折り紙をこんな感じに適当に切ったとしても、全体のうちのひとつのパーツだからこれもFractionにあたるんだとか。

もちろん一般的には等分された部分の大きさを表す、とも言っていますけど。

 

日本語の分数は、「等分してできる大きさを表す」ために使う表し方を分数と呼ぶのに対して

英語のFractionは、分けられたそのものをFractionと呼ぶことがある。

 

つまり

厳密には、分数=Fractionとはいえない

ということですね。なるほど~

 

 

ジャマイカの教え方は?

では実際に、教え方や感覚などがどう違っているのかを見てみましょう!

 

同じ2年生の教科書

2年生の分数の導入のページです。

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出、出た~~~~!!これがTOMさんの言っていた「個数としての分数」だ!

しかも一番最初の導入で出てきたぞ!笑

どういう説明なのかを例を挙げて見てみましょう。

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果物が7個あって、4個がりんご、バナナが3個。

問題文は、「フルーツの4/7がりんごです。フルーツの3/7がバナナです。」と答えるよう促しています。

僕は最初、りんごの1/7とバナナの1/7を同じと捉えていいのか?と少し気持ち悪くなりましたが、ここでは果物としての「個数」を比較しているのであって、りんごとバナナの違いは関係ないわけです。

日本とは全く違う分数の導入ですね!

 

「元になるものを分けている」感覚、「等分する」感覚はこの導入じゃ養えないよなぁと納得しました。

 

 

実際の授業の様子

ある先生の板書。僕がジャマイカで見た中で一番きれいな板書を書く先生です。

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この5,6,7なんかは「個数としての分数」と言えそうですね。等分の分数と混ざっているけど、先生はそのことを理解しているんだろうか?

 

これは別の学校の、仮分数を帯分数に直す授業の時の写真です。

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ブロックの個数で分数を表現しようとしています。先生が教えようとしていたことはこんな感じ。

 

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これも今思えば、「個数としての分数」って言えるってことか。ただ、帯分数になるともう何をしてるんだか訳わかんなくなっちゃってます。

さっきの例を使えば、果物が2個あってそのうちの9個?果物2個を1セットとして9個を考えると何セットできるかってことかな。うんどういう理屈で説明できるんだろう。ここでは「個数としての分数」は使うべきじゃないですね。

 

 

どうアプローチしていくか

別に、「個数としての分数」という考え方を扱うことが悪いわけじゃないんです。実際に彼らは日常で、個数を分数で表現することがあるから算数に取り入れているんだろう。

問題は、算数の授業の中で先生が混同していること。等分の分数と個数の分数の違いを先生でも分かっていなくて、ごちゃまぜで教えてしまう

 

というか、算数の分数の基本は等分の方。分数を使ってこんな表し方もできるよ、ぐらいで個数の方を紹介すればいいものを、分数の一番最初の導入で提示してしまうジャマイカの算数の教科書にも大きな問題がある。

 

こっりゃ壮大な課題です!!!笑

 

まとめ

分数が苦手なジャマイカの先生と子どもたち。それには「個数としての分数」という、日本ではあまり扱わない概念が原因の一つかもしれないということが見えてきました。

このことを先生たちに浸透させていくことは、正直至難の業だし、教科書自体も変えなければいけないと思います。

 

さあ、どうするか?!

 

 

 

 うーん、、、保留!!!!!

 

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